不妊治療前の検査

 

不妊治療を行うにあたって、私たちは色々な検査を行いました。タイミング法を行うだけであればほとんど検査をすることはなかったのですが、人工授精、体外受精へとステップアップしていくにつれて、たくさんの検査をしていきました。

 

検査は夫婦のどちらもが受けるのですが、不妊治療のステップが進むごとに、パタパタの検査項目はかなり多くなり、そのなかには排卵前や排卵時など、検査できるタイミングが決まっているものもあるため、1度の通院で済ませることができず、何度か病院に通う必要がありました。

 

そのため、検査だけで1か月以上かかってしまい、すぐに治療を開始することができませんでした。抗体が無いなどの軽い問題はありましたが、幸い、検査結果自体に異常はなく、安心して治療を開始できる状態でした。

 

場合によっては、さらに詳しい検査が必要になり、治療開始までもっと時間がかかるケースもあるそうです。

 

病院によって、検査の内容や検査をするタイミングは異なりますが、私たちが実際に行った検査についてお伝えします。

 

女性の人工授精前検査

まず、パタパタが人工授精を始める前に行った検査としては、ホルモン基礎検査と、卵管造影検査です。

 

ホルモン基礎検査は、卵巣刺激ホルモンや黄体化ホルモンなどの妊娠に必要なホルモンがきちんと出ているのかを調べます。卵管造影検査は、卵管が詰まっていないか、卵子がきちんと通れるようになっているかを調べます。

 

卵管造影検査を事前に行う理由は、もし卵管が詰まっている、または卵子が通りにくいなどの状態であれば、人工授精をしたとしてもその効果が期待できないから、ということでした。

 

いくら受精するタイミングだったとしても、排卵した卵子が卵管を通って子宮に来ることができなければ、卵子と精子が受精することはできず、妊娠することはできません。その場合は先にそちらの治療が必要となります。

 

ただ、この検査は造影剤を流してレントゲン撮影を行うものなので、軽く詰まっているぐらいの状態であれば、この検査をすることで詰まりが取れるというメリットもあるとのことでした。(詰まっている場合、人によっては検査にかなりの痛みを伴うこともあるそうです。)

 

また、もし何も問題なく卵管が通っていたとしても、この検査によって卵管が刺激を受けることで卵管の動きがよくなり、卵子が通りやすくなるとのことで、検査後3周期はゴールデンタイムと呼ばれる妊娠しやすい時期になるそうです。

 

男性の人工授精前検査

そしてボーミーの人工授精前の検査についてですが、こちらは殆ど検査を行っておらず、精子の数、運動率、正常形態率などを調べる精液検査をしたくらいです。この検査は、どの病院でもはじめに行うことになる必須検査と言えます。

 

精子の質は、日常のストレスや日々の生活習慣によって、大きく変わってくると言われています。そのため、何回か検査を行い、妊娠できる能力を判断する病院が多いのですが、ボーミーは1回のみの検査でした。

 

なお、私たちの通っていた個人病院では、精液検査ができる設備がないので、2時間以内に自分で採取した精液を病院に持って行き、遠心分離機にかけて撹拌した後で検査機関に提出するというものでした。

 

病院に持っていったときに、撹拌前のものと撹拌後のものを顕微鏡で見せてもらい、運動率などもざっくりとは教えてもらえたのですが、検査機関からの正式な結果が出るまでには、1週間ほどかかりました。

 

不妊治療前の検査

女性の体外受精前検査

次に、体外受精をする前にパタパタが行った検査としては、まずホルモン基礎検査、糖負荷検査、脂質検査、抗ミュラー管ホルモン検査、感染症検査、抹消血液検査です。本来は卵管造影検査も行うようなのですが、パタパタは以前の病院で行っていたので、ここはパスすることができました。

 

同様にホルモン基礎検査も人工授精のときに行っていたのですが、今度は甲状腺のホルモンなど、より詳しい検査項目もあるため、こちらは再度の検査となりました。

 

糖負荷検査は、体がどのように糖分を吸収していくかを測り、糖尿病かどうかを調べるものです。この検査は2時間ほどかかるのですが、最初に病院が用意したサイダーのようなものを飲んで、30分、60分、90分おきに採血をして、血糖値を測ります。

 

血糖値が高いと排卵障害の可能性が上がり、また妊娠時には母体にも胎児にも影響します。早産や流産の可能性が上がるだけでなく、産まれてくる子供の先天奇形にもつながるそうです。

 

脂質検査は、健康診断でもよくありますが、コレステロールや中性脂肪の値を調べるもので、これが高すぎても低すぎても、卵胞の発育に関連があるとのことでした。

 

抗ミュラー管ホルモン検査は、卵巣内にどれくらいの卵子の数が残っているかを調べるものです。これはあくまでも卵子の残りの数であって、その質が良いか悪いかといったことは分からないので、この数値が少ないから妊娠できないというわけではないそうです。

 

感染症検査は、クラミジアと風疹の検査でした。クラミジアに感染していた場合は、卵管閉塞などを引き起こす可能性があり、風疹については、妊娠時に風疹にかかるとかなりの確率で、胎児の心疾患や難聴、白内障などの先天性疾患が発生するようです。

 

これらの検査はすべて血液検査で行うため、採血はかなりの回数となりました。

 

月経後、排卵後の検査

そして、月経3日目のタイミングで、前胞状卵胞測定という、卵巣の排卵能力を調べる検査を行いました。超音波検査で、卵巣内の小さな卵胞(前胞状卵胞)の数を測定することで分かるそうです。

 

次に、月経から次の排卵までの期間に、こちらも超音波検査で卵胞観察を行いました。卵胞の大きさや数、子宮内膜の厚さを調べました。

 

次に、排卵の一週間後に黄体期ホルモン検査と子宮鏡検査を行いました。黄体ホルモンは子宮内膜を着床しやすい状態にするためのもので、妊娠するために必要です。そのホルモンの分泌がきちんと行われているか、血液検査での確認となります。

 

子宮鏡検査は、子宮内の状態を調べるもので、胃カメラのように子宮に小さなカメラ(内視鏡)を入れて確認します。子宮筋腫やポリープ、子宮の奇形などの異常が分かります。検査自体は痛みもなく、5分~10分程度で終わりました。

 

子宮筋腫のMRI検査と風疹検査

また、パタパタはもともと子宮筋腫があったので、その位置や大きさを正確に把握するため、MRI検査も行いました。筋腫のある位置や大きさによっては、妊娠に影響することもあり、その場合は先に筋腫を取る必要があるとのことでした。

 

幸い筋腫もこのままで大丈夫でしょうとのことで、そこは一安心だったのですが、その他の検査結果として風疹の抗体がないことが判明しました。そのため、風疹の予防接種を打つことになり、打ってから2か月間は治療が開始できず、待機期間ということになりました。

 

その2か月間は、もう少し前に風疹の検査をしておけば、スムーズに治療を進めることができたのになぁと残念に思いながら過ごしました。体外受精をする気が無くても、妊娠を望むのであれば、風疹抗体のチェックを早めにしておくことをオススメします。

 

男性の体外受精前検査

一方で、ボーミーの体外受精前の検査については、まずは、人工授精時にも行った精液検査をすることになりました。

 

これは、不妊外来の病院には、採精室が用意されており、そこで採った新鮮な精液の検査ができることと病院内に精密な検査ができる設備が整っていたため、正確な数値が出せるということからでした。

 

また、今回は、前述した精子に与える日常の影響を考えて、より正しい検査結果を出すために、精液検査の間を空けて、2回行いました。

 

人工授精前にパタパタが受けた黄体化ホルモンの値などを調べるホルモン基礎検査を、パタパタに比べると検査項目は少ないのですが、体外受精前に、ボーミーも受けることになりました。

 

その後で、睾丸の大きさを医師が測る睾丸計測を行った後で、エコーや触診することで、精索静脈瘤の有無を確認しました。

 

ちなみに、初めて睾丸検査を受けるので、恥ずかしさと不安があったのですが、顔が見えないように配慮してあり、しっかりと検査内容を説明してもらえたので、安心して検査を受けることができました。

 

男性の不妊患者の40%以上が、この病気にかかっていると言われ、罹患している場合は、手術でしか治せないらしいです。(不妊で悩んでいない人は、痛みがない限り、治療は必要ないとのことでした。)

 

こういった検査を経て、無精子症や重度の乏精子症が分かった場合は、染色体検査をします。この病気の原因としては、おたふく風邪や染色体異常などが挙げられるので、染色体検査して、原因を究明しようというものですが、原因がよく分からないケースも多いそうです。

 

どちらの病気も自覚症状は全くなく、不妊治療中の検査で見つかることが多いと担当医が言われていました。そのため、ショックも大きいので、カウンセリングを用意しているとのことでした。

 

原因を究明できれば、場合によっては、治せる可能性もあるのですが、染色体異常に関しては、基本的には治療できません。

 

近年は、染色体異常であっても、生殖医療の技術の進歩(顕微授精法や精巣内精子回収法など)によって、子供を授かることは可能となってきているのですが、染色体異常が子供に引き継がれるリスクもあるので、その点を、専門医と話し合う必要があります。

 

まとめ:たくさんの事前検査が必要だけど、焦らないこと

このように、不妊治療をするにはたくさんの事前検査が必要となります。私たちも検査に時間がかかってなかなか治療が始められず、なんとなく時間ばかりが過ぎていくようでもどかしい気持ちにもなり、また、検査のための通院も楽ではありませんでした。

 

でも、急がば回れという言葉通り、まずは検査をして不妊の原因を探ることが妊娠への一番の近道と言えますし、決して無駄な時間では無いと思います。